ベトナム中部といえば、ダナン、ホイアン、フエが有名ですが、2003年にユネスコ世界遺産に登録された「フォンニャケバン国立公園」はご存じですか。2億5千年前に形成された「フォンニャ洞窟」をはじめ、数々の鍾乳洞が見られることで、近年観光地として注目を集めています。
そこで、今回は、ベトナム在住者でも行ったことがある方も少ない、隠れた観光地「フォンニャケバン国立公園」のツアー・行き方を紹介します。
目次
隠れた観光名所「フォンニャケバン国立公園」とは?
フォンニャケバン国立公園は、約8万6000ヘクタールの敷地を持ち、568種の植物、876種の動物が生息しています。大小約300の洞窟があるとされ、それらはまだ詳しく調査されていませんが、その中でも日本人観光客に支持されているのが「フォンニャ洞窟」と「天国の洞窟(パラダイスケイブ)」の2つでこの2つを回るツアーが一般的です。
フォンニャ洞窟について
「フォンニャ」とは、「歯の洞窟」という意味で、フォンニャケバン国立公園の有名な洞窟の1つです。1899年に発見され、ベトナム戦争時代は、武器庫として利用されていました。深さ83m、長さ7,729m、その美しさ、大きさ、広さなどから最高評価を与えられています。2億5千年をかけて形成された洞窟内は、幻想的な鍾乳洞を見ることができ、最大の魅力は、その壮大な洞窟内をボートで見ることができることです。
所要時間:ボート乗車時間で約1時間ほど
ティエンソン洞窟について
ティエンソン洞窟は、フォンニャ洞窟と同じ山にある洞窟です。せっかくフォンニャ洞窟まで来たのであれば、時間がある方はティエンソン洞窟も一緒に回ることをおすすめします。ティエンソン洞窟は、急な階段を10から15分程登り、到着します。
所要時間:フォンニャ洞窟とティエンソン洞窟2つで約3時間ほど
天国の洞窟(パラダイスケイブ)について
天国の洞窟は、パラダイスケイブとも呼ばれており、2005年に発見され、2010年から一般開放された洞窟です。国立公園の中でも、最も人気の洞窟になります。入り口は山中にあり、徒歩で回ります。洞窟内には、整備された遊歩道があり、ライトアップされ、壮大な洞窟内をゆっくりお楽しみ頂けます。
所要時間:ゆっくり歩いて回って約2時間ほど
「フォンニャケバン国立公園」への行き方
フォンニャケバンまで行くには、バス、車のチャーター、電車があります。
バス、車チャーターの場合
ダナンから6時間ほど、フエから4時間ほどになります。
日帰りを希望の場合は、フエからになります。
バスは、フォンニャケバンまで行くものと、ドンホイ行きがありますので、事前に確認が必要です。
電車の場合
ホーチミンからハノイを結ぶベトナム統一鉄道に乗り、ドンホイ駅まで行きます。
電車の種類により所要時間は変わりますが、ダナンから6時間ほどとなり、ドンホイ駅からフォンニャケバンまでは、バス、タクシーを利用することになり、1時間ほどで到着します。
フォンニャケバン国立公園にはツアーがおすすめ
実際、自分で行くにはハードルが高いフォンニャケバン国立公園は、英語が苦手な方、旅慣れない方にとっては、不安も多い。そんな方には、ツアーがおすすめです。
ダナン市街のツアーデスクや日系の旅行会社のオプショナルツアー、数は多くありませんが、日本からのツアーでフォンニャケバン国立公園が含まれているプランもあります。
また、日本人に人気が高いホイアンからのツアーも探すことができます。
短期で限られた時間でぷらっと回りたい、日本語対応希望の方にとっては、ツアーで行くのが安心です。
日帰りツアー
日帰りツアーを希望の場合、フエから可能です。フエ市内の旅行会社、ホテルで予約が可能です。
行く場所や時間が限られてしまっているため、さくっと見て回りたいという方におすすめです。
フエ市内ホテルを6~7時ごろ出発し、20時ごろに帰着の13,4時間のツアーが主流となります。
ツアーの予約について
ツアーの手配は、オンラインでの事前予約が安心です。現地ツアー会社や日系の旅行会社などいくつか予約サイトがありますので、スケジュールと内容、料金を確認し、自身にあったツアーを申し込みましょう。言語が心配な方、旅慣れていない方は、日系旅行会社が安心です。
また、雨季の時期は、水位が上がり、洞窟内に入れなくなる可能性がありますので、乾季の方がおすすめです。
服装、持ち物
◎服装
歩行路がある洞窟は、どのような服装でも大丈夫ですが、動きやすい服装が良いでしょう。
階段、長距離を歩いて頂くこともありますので、スニーカーなど歩きやすい靴を選ぶことをおすすめします。
寒さが心配な方は、薄手のジャケットをお持ちください。
◎持ち物
ツアーで参加される場合は、案内書に記載の持ち物を用意しましょう。
その他、虫よけスプレー、日焼け止め、帽子、サングラス、飲み物などの日焼け対策、水分補給ができるものを持っていくことをおすすめします。
フォンニャケバン国立公園周辺について
フォンニャケバンをじっくり堪能したいとお考えの方は、日帰りではなく、「ドンホイ」に1泊するのが一般的です。中級ホテルもいくつかあり、有名な観光スポットはありませんが、ベトナム人にとっては観光地としても知られています。地元の市場や教会、中北部の郷土料理を堪能し、ベトナム中北部を思いっきり楽しんでみてはいかがでしょうか。
一生の思い出に
今回、近年注目を集めている世界遺産「フォンニャケバン国立公園」を紹介しました。広大な公園内には、幻想的な洞窟がいくつもあり、手付かずの豊かな自然、様々な動物を見ることができます。ダナンでミーソン、ホイアンと2つの世界遺産を満喫された方、ベトナム中部の新たな魅力を発見してみませんか。ベストシーズンは3月から8月の乾季。長い年月をかけ作り出された自然の神秘を体験してみましょう。