近年、東南アジアの観光地として、急速に人気が高まっているベトナム。ベトナムは、南シナ海に沿って南北に伸びる縦に長い国土を持ち、首都ハノイを中心とした北部や、ホーチミンを中心とした南部など、各地域で気候や文化が異なります。
今回は、食事や文化などの多彩な魅力が溢れるベトナムについて、生活情報や気候などの基本情報はもちろん、知っておくと便利なお役立ち情報も含めてご紹介します。ベトナム旅行を計画されている方は、事前知識として必見です!
目次
ベトナムの基本情報
ベトナムは東南アジアに位置し、北部は中国南部に、西部や南部ではラオスやカンボジアとも国境を接しています。日本からの直行便も出ており、5〜6時間程度で訪れることができます。今まさに経済成長の最中にある国で、昨今は労働や留学などで日本に在留するベトナム人も多くいます。ここでは、そんな日本に身近なベトナムの基本情報をご紹介!
ベトナムの概要
正式名称 | ベトナム社会主義共和国(Socialist Republic of Vietnam) |
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首都 | ハノイ |
面積 | 32万9241平方キロメートル |
人口 | 約9944万人約 (2023年2月現在) |
言語 | ベトナム語 |
宗教 | 仏教、カトリック、カオダイ教他 |
【通貨】ベトナムドン(VND)
大型スーパーやホテル、観光客向けのレストランなどでは、クレジットカードが利用できますが、まだまだ現金が主流。ホテルなどで日本円からVNDに両替して、現金も準備するようにしましょう。
ベトナムドンの特徴は桁の多さでしょう。
2023年3月現在のレートでは100,000vnd = 約570円です。
一昔前までは「ゼロを2つ消して、2で割る」とその金額と言われていましたが、昨今の円安の影響で「ゼロを3つ消して6を掛ける」方が近づいていますね。
【時差】
ベトナムと日本には2時間の時差があり、日本より約2時間遅れです。
日本が午前10時のとき、ベトナムでは午前8時になります。
【出入国手続き】
日本からベトナムに入国する際に、次の2つを満たす場合はビザが免除されます。
①ベトナム滞在期間が15日以内であること
②ベトナム入国の時点でパスポートの有効期間が6ヶ月以上であること
15日を越えて滞在することを予定している場合は、ビザが必要となるため、詳細は在ベトナム日本国大使館などが公開する公式情報をご確認ください。
15日以内の旅行の場合は、ビザなしでOKです。
【電圧】220V、50H
電圧が日本とは異るので、220Vに対応可能な電化製品のみ利用可能です。
近年はパソコンやスマートホンなどの充電器も利用可能な電圧が100~240Vなど幅があるものも多くなってきました。
ご自分の電化製品が220Vに対応しているのかを確認してから使用しましょう。
なおベトナムのコンセントの形状は、通常の日本のコンセントに対応できるものが多いです。
【Wi-Fi】
ベトナムは実はWi-Fi環境がとても充実しています。カフェや飲食店でも整備されているところが多いです。Wi-Fi利用にはパスワードが必須のため、お店の人に尋ねてみましょう。
生活情報
①食事や飲み物
ベトナム料理は、典型的なエスニック料理のように辛すぎず、マイルドで繊細な味付けが特徴のため、日本人にも比較的食べやすいものが多いです。生春巻きや米粉を使った麺のフォー、ベトナム風バケットサンドのバインミーなどが有名です。
また、ベトナムはコーヒー文化がとても盛んな国。コンデンスミルクを混ぜた甘いベトナムコーヒーが主流です。
ベトナムの水道水は、基本的にそのまま飲用することを推奨されていません。現地ではペットボトルに入った飲料水を購入してください。
②お手洗い
お手洗いは街中ではお金がかかる場所もあります。ベトナムの一般的なトイレでは、ペーパーをトイレに流せない場合も多いため、基本的にトイレ横のゴミ箱に捨てるようにしましょう。また、ペーパーがない場合に備えて、ティッシュを持ち歩くと安心です。
空港やホテル、大型ショッピングモールなどは比較的綺麗なトイレが多いです。
③習慣・マナー
ベトナムは日本と同様に、チップ文化は基本的にありません。飲食店では、お冷やおしぼりが有料の場合が多いため、注意しましょう。
ベトナムではテーブル会計が基本です。お会計の際はお店の人に声をかけてください。
地域ごとの気候と服装
南北に長いベトナムは、同じ時期でも北と南で気候が大きく異なります。首都ハノイなどのベトナム北部は亜熱帯性気候に属し、日本と同様に四季があります。一方で、ホーチミンなどの南部は熱帯モンスーン気候に属し、一年を通して常夏のような気候です。ここでは、主要3都市の気候の特徴と服装の注意点、観光におすすめなベストシーズンをご紹介します。
地域ごとの気候の特徴
①北部(ハノイ)
ハノイは亜熱帯に属するため、日本のように春夏秋冬が存在します。年間の気温差が激しいことが特徴です。夏(5〜9月)は気温が30度以上となり、雨季も到来するためジメジメとして、服がまとわりつくような感覚です。冬の1〜2月が最も寒く、セーターなどの防寒着を用意しましょう。
②中部(ダナン)
ダナンの気候は基本的に雨季と乾季に分かれ、雨季は9〜2月ごろ、乾季は3〜8月ごろとなります。乾季はほとんど雨が降らないため、観光に最適なシーズン。基本的に夏服と薄手の上着の用意があれば安心です。雨季の10〜11月は台風に見舞われることもあります。
③南部(ホーチミン)
ホーチミンは、5〜10月が雨季、11〜4月は乾季に分けられます。年間の平均気温は30度前後と、雨季であってもそこまで冷え込むことはなく、1年を通して高温多湿です。4〜5月は最も暑くなります。服装は基本的に、半袖や短パンの夏服で問題ありませんが、気温が下がる朝晩などに備えて、長袖の上着が1枚あれば安心でしょう。
ベトナム観光のベストシーズンは?
ベトナム観光のベストシーズンは、いずれの地域も乾季がおすすめです。北部の場合は10〜4月ごろ、中部は3〜7月ごろ、南部は11〜4月ごろがそれぞれ観光しやすい時期と言えるでしょう。
またベトナムの旧正月「テト」の時期は注意が必要です。旧正月の日付は毎年変わることが特徴で、旧暦に合わせて1〜2月の間が旧正月期間となります。ベトナム人にとって、旧正月期間は1年で最大のビックイベントとも言え、帰省などで国内の移動が盛んになります。
日本の三が日と同様に、ベトナムでもテト期間はレストランやカフェの他、ほとんどのお店が休業します。主要観光地では営業していることも多いですが、テトの時期に旅行を計画されている場合は、施設の充実しているホテルや観光地エリアへの宿泊をおすすめします。
その他お役立ち情報
旅行の際に心配になることと言えば、やっぱり言語の壁。公用語はベトナム語ですが、最近都市部では英語が話せる人も多く、観光客が訪れるカフェなどでは英語が通じる傾向です。
また、2023年以降にはホーチミン市内で地下鉄が完成予定など、公共交通機関の整備が急速に進んでいるベトナムですが、観光の際にはタクシーなどを利用するのがおすすめです。ここでは、ベトナム旅行の前に知っておくと便利なローカル情報をご紹介します!
ベトナムの交通機関を利用する時の注意
ベトナム観光の際は、タクシーや「Grab」という配車アプリの活用をおすすめします。ローカルタクシーを利用する場合は、2大大手のMai Linh TaxiとVina Sun Taxiが割と安心です。基本的にメーター制のため、降車時には料金をしっかり確認しましょう。
Grabはアプリを登録することで利用可能。目的地を設定すれば、車やバイクの配車が予約でき、料金も事前に確認可能です。カード決済を設定しておけば、降車時の支払いの手間も省けます。
一方で、ベトナム人のメインの交通手段と言えば、やっぱりバイク。都市部ではバイクの交通量がかなり多いため、徒歩で観光する場合は十分に注意しましょう。道路や信号を横断する際は、バイクや車に気をつけながら、ゆっくり堂々と歩くことがコツです!
知っておくと便利!簡単なベトナム語の挨拶フレーズ
ハノイ、ダナン、ホーチミンのような中心部の観光地では、ホテルや空港、レストランなど観光客向けの施設で英語が通じるところもあります。
一方で、ベトナム人向けのローカルなお店やタクシーでは、基本的に英語は通じないことが多いです。そのため、タクシーに乗る場合は事前に目的地の住所を調べて、画面のスクリーンショットを見せたり、レストランではメニューの写真を指差すなどして、コミュニケーションを行いましょう
また、下記のような簡単なベトナム語の挨拶フレーズを覚えておくこともおすすめです!
1. Xin chào(シンチャオ)=おはよう、こんにちは、こんばんは
2. Cám ơn(カムオン)=ありがとう
3. Cái này bao nhiêu?(カイ ナイ バオ ニュー)=これはいくらですか?
4. Cho tôi cái này(チョ トイ カイ ナイ)=これをください
5. Tính tiền(ティン ティエン):お会計お願いします
ベトナムの基本情報を事前に押さえて、ベトナム旅行を存分に楽しみましょう!
今回はベトナム旅行の前に知っておきたい基本情報についてご紹介しました。ハノイやダナン、ホーチミンの観光地を中心に、地域ごとに異なるベトナムの魅力をぜひ現地で感じてみてはいかがでしょうか?